
このたび自作ゲームのこだわりポイントや工夫したところ、見てほしいところについてリクエストを頂いたので、少しお話ししてみたいと思います!
キャラクターやシナリオについてはプレイしていただいた皆さまの解釈にお任せするとして、特に力を入れているのは
キャラクターの想いを表現することです。
ここではその一端として、「アルカンシエルの魔獣」における会話時の表情について書いてみました。
□会話時の表情について「獣の神さま」から導入しているシステムですが、今作にもさまざまな表情が存在します。
喜怒哀楽の激しいラディアに至っては、(組み合わせ含めて)その数は300を超えていたり。
制作にあたってはキャラクターごとの心の移り変わりを追うために、それぞれのキャラクターの視点での物語を読みながら表情を作っていきました。
冒険を通じてキャラクターをとりまく環境や内面、相手との関係性が変わるのにしたがって、少しずつ表情が変わっていくように心がけています。
□こだわりポイント細かいですが別のキャラクターを見る時や目をそらす時などなど、左右どちらの方向に視線を向けているのかについても意識していたりします。
視線の向きについては前作「一角獣と矢印の聖域」から気にしています。
キャラクターも物語も遙かにボリュームの大きい「アルカンシエルの魔獣」では実装しない・・・つもりだったのですが、制作の終盤でどうしても入れたくなり取りいれることにしました。

・表情の見せ方について
四角い枠におさめる形ではなく上半身を大きく表示することも考えたのですが、表示する画像のポーズとその場面で実際にキャラクターがしているであろうポーズとのずれが気になった(=会話の時の表情やポーズはできる限りその場面に合ったものにしたかった)ので今の形になりました。
同じ理由でラディアやイナホはホームページのキャラクター紹介イラストでは腕を上げていますが、会話中にずっとあのポーズをしているのはおかしいので腕を降ろしています。
なお上半身表示を採用しなかったのはドット絵で動きを表現するときにジャマになることも理由だったりします。
□(技術的に)工夫したところ今作では表情を変える際に技術的な壁にぶつかりました。
「一角獣と矢印の聖域」に用いたRPGツクールVX Aceまでは画像の切り替えを行うだけでシームレスに表情が変わってくれたのですが、「アルカンシエルの魔獣」に用いたRPGツクールMVでは、表情の切り替えの際に画像の読み込みが発生して一瞬画像が消えてしまいます。
同じキャラクターの表情変化で空白ができてしまうと表情よりもその違和感に目が行ってしまうので、少し工夫してシームレスになるようにシステムを組みました。
□見てほしいところ一つには既に最初の方で述べていますが、冒険を通じたキャラクターの表情の変化です。
他には、(見てほしいところというよりこだわりポイントに近いですが)心の機微の表現です。
喜怒哀楽の多寡や言葉を発していないときの心情は会話文だけで表現するのが難しいので力を入れています。

ちなみに作者的に特に気に入っているのは、言っていることと思っていることが一致しないときの表情です。
ネタバレになるので詳しくは避けますが、内心焦っていたり辛かったりするのに平静を装って話したり、
うれしいクセに心にもないことを言ったり・・・
□最後にと、作者目線で挙げればキリがないのですが、別に細かいところは気にしなくとも構いません。
プレイされたときに表現したかった「キャラクターの想い」を少しでも感じていただけたのであれば何よりです!